メールでのＱ＆Ａを転載します。
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＜質問＞
初めてメールさせていただきます。
去年、12/7に喉頭全摘の手術を受けました。現在、食道発声の訓練中です。
訓練中に限られることなのですが、吐気や実際に吐くことが多く困っています。食道か胃に溜まった空気がうまく体外に排出できない為にそうなるのだと思っています。吐くことと共に空気が排出されると楽になります。このようなことは、良くあることなのでしょうか？ 対処方法はありますでしょうか？ 本を読んで連続発声する時、よくそのようになります。単音発声ではなりません。宜しくご教示下さい。
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＜回答＞
食道発声練習初期の段階では、次のような症状を
体験をされる方が結構多いようです。
（１）症状
�＾澆泙燭呂�なかが張って苦しい。
�△靴个蕕�続けて練習をすると胸やけがする。
��まれに、吐き気をもよおす。
（２）原因
�］�続発声をしようとの意識からしっかり空気を取り込み、
その空気を１回の発声で使いきれず、次の発声で更に
空気を取り込み、食道または胃に空気が充満している。
��発声時に、頸部、肩、胸部（いわゆる上体）に力が入り
すぎている。
�６�気の取り込みを、口からの呑み込み法で行っている。
�す欧討独�声しようとしている。
�チ姐爐箸枠紳个法�空気が取り込み不足なのに発声しようと
して、上体（特に頸部）に力が入っている。
��食事直後の練習（満腹時の練習は発声しぬくく、嘔吐感を
もよおす原因ともなる）
※質問者の場合も、� 銑�項のどれかが原因かと思われます。
（３）対処法
空気の量は、食道にいっぱい溜めると牛乳瓶１本くらいと
いわれていますが、１回の発声にはそんな量は必要ではなく、
使い切れずに残った空気は胃に落ちます。
�ヾ靄椶北瓩蝓∧⊆宛撞曚鯏按貊�得します。
食道発声は、腹式呼吸の習得から始まると考えてください。
��発声する時は、上体ではなく下腹部（丹田）に力を入れて
徐々に空気を押し上げていく意識が必要です。
�９欧討此△罎辰�り、複数音（２音以上）の発声には、
最初は軽くソフトに、そして、語尾に力を入れてはっきり
発声することを心掛けます。
（４）練習法
�（⊆宛撞曚領�習−深呼吸を腹式呼吸で行う
まず、肺と食道の空気を気管孔と口から同時におなかが
くっつくぐらいへこませてゆっくり吐き出し、次に身体の
力を抜いて、（今度は口を閉じて、鼻から空気を吸い込む
ことを意識して）気管孔と鼻から同時に空気を吸い込みます。
・・・吐き出す時間は、吸い込む時間の２〜３倍の時間を
かけてゆっくり吐き出すのがポイントです。
※口から吐き出して、鼻から吸い込む練習を何度も何度も
繰り返し練習します（この食道に空気を取り込む方法を
吸引法と言います）。
※腹式呼吸の練習は、必ず呼気（吐き出した空気のことで
この場合は息を吐くことの意味）から始めます。吸気（
吸い込んだ空気のことでこの場合は息を吸うことの意味）
から始めると胸式呼吸が誘発されて、腹式呼吸の練習に
なりません。
�� �々爐鬟泪好拭爾垢襪燭瓩法櫂好肇蹇漆瓩�の徹底練習
コップまたはペットボトルに半分程度の水やお茶を入れて
これをストローで吹く練習です。
※このストロー吹きのコツは、口でくわえたストローを絶対
口から離さない、息継ぎの時も離さない、口も開かない、
鼻からしか空気が取り込めない状態で「ブクブクブク」と
泡立てます。できるだけ長時間泡立たせれば成功ですが、
１回や２回の練習では意味がありません。１日に何10回も
連続して行うことが大切です。
※阪喉会ホームページ「３−５ 解説−代用音声」の中の
ストロー吹きの項（動画あり）もご参照ください。
��「嗽（ウガイ）」の励行
最初はうまくできませんが、ストロー吹きが上達すれば
必ずできるようになります。
�つ慌擦糧�声
食道発声の上達の鍵は、長音が発声できるか否かに懸かって
います。前記� 銑９爐領�習法を行った上で、長音「アーー」
「アーー」の練習に取り組んでください。
�シ擇�発声することを心掛ける
練習に際しては、決して力を入れすぎずないようにします。
力を入れすぎて力んだ状態では、練習は長続きしません。
軽く、やさしく発声することを心掛けて、毎日、頑張って
発声練習を続けてください。あきらめなければ、きっと。
ご健闘を祈ります。
（亘）
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